>フックスのピアノ協奏曲
2003/ 5/20 16:33
メッセージ: 878 / 1477
投稿者: SPINATPOLKA2 (女性/オーストリー)
こんにちは。
いくらのんびりオーストリアといえども、注文のCDが今まで届かなかった訳ではありません。
しばらく前に届いてはいたのですが報告が遅れました。
本当に、フックスとブラームスの関係が納得出来ます。
ことごとくブラ−ムス風。メロディーやリズムのモティーフがこれはブラ−ムスのあの曲のあそことそっくりみたいな。
第2楽章はベートーヴェン7番シンフォニーの2楽章とシューベルトを混ぜたよう。非常に美しい楽章ですが、映画音楽かバックグラウンドミュージック風な印象を受けます。
全体的にピアノパートがオクタ−ヴで奏でる部分が非常に多いので、それが聴いていると少々疲れます。
弾くほうもかなり大変でしょう。
構成のしっかりした美しい曲ではあるけれど、”これ”といった作曲者のキャラクターに欠けるということが、有名にならない理由かも知れません。
もっとも、当時(だけでなくいつの時代もそうですが)同じように曲を書いた人は山ほどいる中、そのひとにぎりの人たちの作品だけが現在我々の耳に届いている訳で、そういう意味では楽譜も出版され、CDにもなっているフックス作品は、大家の陰にかくれてはいるものの、日の目を見た部類に入るでしょう。
これは bernardsstar さんの 873 に対する返信です
ブーレーズの6番
2003/ 5/20 17:11
メッセージ: 879 / 1477
投稿者: beknch
こんにちは。
ご指摘の放送は見れなかったので何ともいえないのですが、ブーレーズがウィーンフィルと録音したCDは持っています。
このCDに対する評判も余り良くないようなのですが、私には全然悪いと思えないのですよ。
まず冒頭のテンポはゆっくり目でむしろ速い演奏が多い中でかえって不気味な迫力がありますし、小技の目立たない演奏も逆に曲に素直にのめり込んでいける気がしております。
マーラーはバーンスタインの晩年録音が概して好きですが、一方でブーレーズの方法もありかな、と思っています。
ブーレーズの能力について言及するほど聞き込んでおりませんが、他のマーラーの交響曲の演奏も同じ意味で結構気に入っております。
これは bernardsstar さんの 877 に対する返信です
>>フックスのピアノ協奏曲
2003/ 5/21 23:01
メッセージ: 880 / 1477
投稿者: bernardsstar
>もっとも、当時(だけでなくいつの時代もそうですが)同じように曲を書いた人は山ほどいる中、そのひとにぎりの人たちの作品だけが現在我々の耳に届いている訳で、そういう意味では楽譜も出版され、CDにもなっているフックス作品は、大家の陰にかくれてはいるものの、日の目を見た部類に入るでしょう。
全く同感です。ブラームスは独創的な作曲家ですが、ベートーヴェン、シューマンに加え、もしかするとフィビヒからも影響受けたかも?と、以前、小生は投稿したことがあります。でも影響を受けているとはいえ、ブラームスの傑作は非常に説得力のある音楽となっています。フックスの名も消えていないということは、彼の作品の中にもいくばくかの説得性があるのではないでしょうか?そういった作品を発掘していきたいです。
これは SPINATPOLKA2 さんの 878 に対する返信です
>ブーレーズの6番
2003/ 5/21 23:14
メッセージ: 881 / 1477
投稿者: bernardsstar
>マーラーはバーンスタインの晩年録音が概して好きですが、一方でブーレーズの方法もありかな、と思っています。
そうですね。いずれ楽譜に基づいて議論したいのですが、バーンスタインをはじめとするオドロオドロしいマーラー演奏は、トゥティのところで、例えば、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロが重なっているとすると、それらが一斉ではなく、微妙にずれながら重なって、そのずれが濁りを発生し世紀末感をかもしだしているような気がするのです。
ただし、大きな交響曲の全曲の各所で凝りに凝ると練習に膨大な時間を必要とし、興行の収益としてはマイナスになるのでは、と思っています(ブーレーズの練習量が足りないとまでは言いませんので、ここではブーレーズのことは忘れて、バーンスタインの演奏について述べます)。指揮者の疲労も凝りに凝るほど甚だしいことは言うまでもありません。
バーンスタインが晩年に演奏に凝ったのは自らの死を予期し、白鳥の歌のように燃え尽きたような気がしてなりません。
ブーレーズの作曲した作品は好きですし、彼についてはいずれ別の角度から議論したいです。
ただ、彼が指揮する際に指揮棒を持たないのは棒振りのテクニック・美学といった点では指揮者の専門家に劣るため、というのは恐らく当たっているのでは?と推測します。
これは beknch さんの 879 に対する返信です
指揮者による違い。
2003/ 5/23 18:35
メッセージ: 882 / 1477
投稿者: beknch
最近、指揮者による演奏の違いがどこから来るのか?という素朴な疑問に帰ってくるようになってます。
>バーンスタインをはじめとするオドロオドロしいマーラー演奏は、トゥティのところで、例えば、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロが重なっているとすると、それらが一斉ではなく、微妙にずれながら重なって、そのずれが濁りを発生し世紀末感をかもしだしているような気がするのです。
本当に同時に弦を動かし始めたら、物理的な現象から、バイオリンの音の立ち上がりが一番早く、次にビオラ、チェロ、コントラバスの順番となるはずです。それでは、どこまで指揮者がそれをコントロールしているのでしょうか?その微妙なずれを聞き手への効果としてオーケストラに引き分けさせることをどこまで? 一方で、一流オーケストラは彼ら自身がそういったことを意識して音を出している部分もあるはずですしね。
本番が勝負だと言って、リハーサルは簡単に切り上げてしまう指揮者の演奏の中にとてつも無い名演があったり、同じ指揮者の同じ曲でも演奏日によって異なる点も話を難しくしている点ですね。
一つ言えることは、人間が演奏をする話ですので、指揮者に対してオケが「その気」になるかどうかは非常に大きく、それには指揮者の存在そのものが大きく作用する気がします。バーンスタインは凝りにこったのか、「わかるだろ、俺のその気持ち」というものを伝える術を持っていたのか、或いは両方だったのか。ブーレーズは凝りに凝った結果がああ言う演奏だったのか、オケが燃えなかったのか、いや燃えつくした結果あの領域にいったのか。
>ただ、彼が指揮する際に指揮棒を持たないのは棒振りのテクニック・美学といった点では指揮者の専門家に劣るため、というのは恐らく当たっているのでは?と推測します。
わかりません。私は生演奏でも目を瞑って聴くほうです(寝ているわけではありません)。でも、美学という点から言えば、カラヤンは棒振りの美学があったんじゃないですかね。私は世間でカラヤンをこけおろす傾向についても嫌気が差しております。特に嫌な表現は「よく整備されたポルシェ(スポーツカー)でアウトバーンを突っ走る」的なやつで、複数の評論家が使っていますね。
話がそれてしまいましたが、徒然なるままに書いてしまいました。
これは bernardsstar さんの 881 に対する返信です
指揮棒の技術・美学、カラヤン
2003/ 5/24 9:43
メッセージ: 883 / 1477
投稿者: bernardsstar
「共感するところ多し」です。
○指揮棒の技術・美学
リカルド・ムーティーみたいな流儀は「やりすぎ」の感あり(ただし、彼の紡ぎ出す音楽は中々いい。特に、スクリャービン)ですが、例えば、「ウィーンフィル ニューイヤーコンサート」みたいな場合、本来、指揮者なしで演奏可能な曲目ですので、指揮者の「華麗なバトンテクニック」「人寄せパンダとなりうる資質(基本的にネアカが望ましい)」「なごやかな雰囲気」といったものが不可欠だと思われます。
○カラヤン
彼の残したCDの中で、「悲劇的序曲」「ドン・ファン」「ワーグナー:序曲・前奏曲集」「ブラームス:交響曲2番」などは愛聴しています。「ブラームス:交響曲2番」は、ウィーン近郊の自然から霊感を得て作曲された曲ですが、この演奏(1963 ベルリン・イエスキリスト教会)で聴くと、1日に何度聞いてもいいですね!!カラヤンの「マーラー:交響曲6番」も中々いいです(特に、「アンダンテ・モデラート」)。
これは beknch さんの 882 に対する返信です
ちょっと気になった事
2003/ 5/30 6:35
メッセージ: 884 / 1477
投稿者: SPINATPOLKA2 (女性/オーストリー)
bernardsstarさん、こんにちは。
>「ブラームス:交響曲2番」は、ウィーン近郊の自然から霊感を得て
もし、この曲を作曲したペルチャハのことを指していらっしゃるのでしたら、そこはウィーンからかなり離れたところです。
オーストリア南部の湖Woertherseeに面したPoertschachに第1回目の夏の滞在の折に、第2交響曲が作曲されましたが、明るい陽に輝く Woertherseeと、そのむこうに連なる雄大な山の風景はまさにあの交響曲に象徴されているように思います。
気候が穏やかで湖の水温も高いので、今は国内の休暇の場所として賑わっていますが、ウィーンのブラームが、湖と山々と明るい光のその場所を気に入ったのは当然の事といえるでしょう。
滞在した住まいの2階への階段が狭くて借りたピアノが通らなかったというのを読んだ事があります。
これは bernardsstar さんの 883 に対する返信です
ミスでした。訂正いたします。
2003/ 5/30 22:41
メッセージ: 885 / 1477
投稿者: bernardsstar
思い入れが強過ぎて、文章を書く際に、出所の内容をチェックするのを失念してしまいました。ベートーヴェンの「田園」と頭の中で重なってしまったのかも?
正しくは、
1877年夏、ケルンテン地方のウェルター湖畔で執筆でしたね・・
これは SPINATPOLKA2 さんの 884 に対する返信です
1番は?
2003/ 5/30 23:01
メッセージ: 886 / 1477
投稿者: beknch
こんばんは。
カラヤンのブラームスの交響曲1番(87年頃の録音)も素晴らしいと思っています。録音の状況がまさに私好みで、一楽章冒頭の最初の響きを聴くだけでも価値を感じております。
それと、案外マーラーの5番と9番も時々聴いています。6番は聴いたことありません。是非聴いてみたいですね。
これは bernardsstar さんの 883 に対する返信です
カラヤンのブラ1
2003/ 5/31 10:06
メッセージ: 887 / 1477
投稿者: bernardsstar
カラヤンのマーラー「5、9番」は、すみませんが、未聴なのです。愛聴盤は、5番:ショルテイ:シカゴ響、9番:バーンスタイン:アムステルダム・コンセルトヘボウです。
ブラームス「1番 ハ短調」については、OZAWA サイトウキネンの馬車馬のような演奏を聴いて以来、この曲自体への関心が薄れてしまいました・・・
愛聴盤は、やはり、ベーム盤とミュンシュ盤でした。
カラヤン盤もずっと以前に聴いたことがあると思います。ミシェル・シュヴァルベのVnソロがとても美しかったし、第1楽章冒頭の緊張感もあったと記憶しています(87年録音盤ではないと思います)。ただ、映画:「愛と哀しみのボレロ」の中でのカラヤン役の俳優の棒振りがメチャクチャ下手で(例のユダヤ人のボイコットにあった米国でのブラ1演奏のシーン。どうしてこんな人を起用したのかと思いました)、そのために、ブラ1とカラヤンとの組み合せが、私の頭の中では悪いイメージとなってしまいました。
これは beknch さんの 886 に対する返信です
ルイジ・ルッソロの騒音音楽
2003/ 6/ 1 13:56
メッセージ: 888 / 1477
投稿者: shaberibu
とは、どういう音楽だか聴いた事ありませんが、騒音楽器なるものを自分で開発したりしたとか。すべて歴史のやみに葬られたというか、壊されたと聞いたことがあります。CDなんかでてるんでしょうか。?
これは bernardsstar さんの 1 に対する返信です
グスタフマーラーユーゲント管
2003/ 6/ 2 11:29
メッセージ: 889 / 1477
投稿者: seejungfrau_1905
>日曜にNHK教育の芸術劇場でまるごとライブをやってました。
まるごとでありません。
この日の一曲めにはベルクの3つの小品が演奏されてましたが、放映されませんでした。
これは memushirikouchi さんの 876 に対する返信です
ルイジ・ルッソロのCD
2003/ 6/ 2 23:04
メッセージ: 890 / 1477
投稿者: bernardsstar
WEB SEARCHしてみましたが、ルイジ・ルッソロの記事は数多くあるのに、作品のCDの情報は見つけられませんでした。恐らく、その楽器が破壊されたため(戦争による破壊もあるとのこと)ではないかと思われます。「テルミン」みたいな、謎めいた楽器ですね。
この作曲家を記念したイタリアの作曲賞、受賞者の作品のCD情報は数多くありました。
これは shaberibu さんの 888 に対する返信です
微分音音楽を集めたCD
2003/ 6/11 20:43
メッセージ: 893 / 1477
投稿者: shaberibu
ありますかねぇ〜
これは bernardsstar さんの 1 に対する返信です
微分音(microtone)
2003/ 6/12 22:53
メッセージ: 894 / 1477
投稿者: bernardsstar
WEBサーチしてみたところ、
微分音などの楽譜・CD販売:
http://home.sprintmail.com/~emrichards/
アラブスタイルでヴァイオリンを弾く「にしだひろみ」。「しみずひとみ」とSYZYGYSという微分音デュオを組んだとのこと。「SUMO」等のCDを出している。
http://www.arab-music.com/hiromi_e.html
などがヒットしました。
これは shaberibu さんの 893 に対する返信です
この秋の「ルル」
2003/ 6/19 13:34
メッセージ: 895 / 1477
投稿者: nx_74205defiant
こんにちは。この秋,確か日生劇場で、
ベルクの「ルル」が上演されます。
ルルには天羽さん、オーストリア・ドイツで活躍されている方です。
12音法の舞台・・・どうなるんでしょう。
皆様のお気に入りの「ルル」は,どんなものですか?
これは bernardsstar さんの 1 に対する返信です
ルル
2003/ 6/22 11:54
メッセージ: 896 / 1477
投稿者: bernardsstar
ご投稿を読んで、「ルル」を久しぶりに聴きました。CDは、ロリン・マゼール=ウィーン国立歌劇場のライブ(1983年)です。1980年代ともなるともはや「ルル」は前衛音楽ではなく、スタンダードな演目となっていますので淡々とした演奏ですが、さすがマゼールだけあって要所要所は的確にまとめあげていると感じました。タイトル・ロールは、もともとはミュージカル歌手であった、ジュリア・ミゲネス。シェーン博士と切り裂きジャックをテオ・アダムが演じています。
第2幕の間奏曲(場の転換)で、ルルの逮捕・裁判・投獄・病気・解放を「ベルクは筋の展開を無声映画で示そうとしたが、その計画は不十分なことが判明した」とCD解説に書かれていましたが、映像技術・コンピュータグラフィック技術が高度に発達した今では、この試みを容易に達成できるのではないでしょうか?
これは nx_74205defiant さんの 895 に対する返信です
re.ルッソロ
2003/ 6/23 12:09
メッセージ: 897 / 1477
投稿者: ZAKKYO2000
みなさん、こんにちは。
ルッソロの騒音楽器=イントナルモーリ?を聴いたことがあります。
15年程前に渋谷のパルコ劇場でモーリス・ラヴェルの室内楽を特集したコンサートが開かれましたが、その中の一部にどこかの音楽大学の先生と学生がこれを復古させ演奏していました。
ラッパのようなものが前についた黒い箱を首から下げ、ハンドルを回すとシューシュー雑音が出ていました。
お世辞にも音楽と呼べるようなものではなかったのですが、それなりに面白かったでした。
これは bernardsstar さんの 890 に対する返信です
re:re:ルッソロ
2003/ 6/25 5:47
メッセージ: 898 / 1477
投稿者: bernardsstar
15年程前にそんな演奏会があったとは?
いずれにせよ、第2次世界大戦後20年間ほどの「前衛音楽」偏重の時期は終わり、今や、騒音音楽も、環境音楽も、ネオロマンも同時進行で進む多角化の時代なのだと思います。
ところで、最近、デッカから出ている2枚組CDの「退廃音楽」総集編(「退廃音楽」と称された作曲家全員の小品を収録)を購入したので、そのうち、感想を投稿します。
これは ZAKKYO2000 さんの 897 に対する返信です
総集編 ENTARTETE MUSIK
2003/ 7/ 1 20:36
メッセージ: 899 / 1477
投稿者: bernardsstar
473 691と473 692の2枚組で、
1枚目は歌曲、2枚目は器楽曲の構成。
テレジン収容所の作曲家から、クシェネク「ジョニーは演奏する」、ゴルドシュミット、アイスラー、シュレーカー、ワックスマン、ツェムリンスキー、・・・
等々、ENTARTETE MUSIKの代表的な作品のさわりを集めています。
コルンゴルト作品は、歌劇「ヘリアーネの奇蹟」の間奏曲と、第2幕3場。この間奏曲は、ドイツ時代の作品ながら、まさにハリウッド音楽の趣ですね。
これは bernardsstar さんの 898 に対する返信です
re.ENTARTETE MUSIK
2003/ 7/ 2 14:35
メッセージ: 900 / 1477
投稿者: ZAKKYO2000
確か以前にも1枚もので、ハイライト盤がありましたが、再度総集編が出たのですね。ということはついにシリーズが終わるということなのでしょうか?
私も初期の頃の「ジョニーは演奏する」以来、ポツポツと聴いて来ましたが、このシリーズによって数多くの、書物にも載ってないような未知の作品に触れることができました。こういったCDを長期にわたって企画したDECCAはすばらしいと思います。
ところで、以前にWAVEから出ていた「退廃音楽」という4枚組のドキュメントCDを持っていて、この時代の演奏やナチスの演説など、さまざまな内容が含まれていますが、上記CDと併せて聴くと、よりこの時代を理解できるのではないでしょうか。
これは bernardsstar さんの 899 に対する返信です
退廃音楽
2003/ 7/ 7 13:16
メッセージ: 901 / 1477
投稿者: nx_74205defiant
こんにちは。
このCDは,私も買ってきました。
DECCA以外にも退廃音楽シリーズは出ており、クルシュネクやウルマンなど、相当の小品まで出ているのですが、やはりきっかけになったこのシリーズは別格ですね。個人的には「堂々たるコキュ」が大変よかったです。
実はgw頃、渋谷の当の店員が、私が余りにもこの分野のCDばかり買うため、
「実は近々こういう商品が入ります。それは退廃音楽の分野では、うちの一押し商品になります」と嬉しそうに言っていました。
(クラシックのマネージャー氏が、退廃音楽ファンなのだそうです)
イスラエルとパレスチナも、何度も何度も和解仕掛け、思惑の違いで決裂,流血を繰り返しています。
これらの音楽を『退廃』と決め付けた蛮行を、50年後の我々は傍観できるのでしょうか。
これは ZAKKYO2000 さんの 900 に対する返信です
Re:退廃音楽
2003/ 7/ 8 21:26
メッセージ: 902 / 1477
投稿者: bernardsstar
毎度、お世話になっております。
>(クラシックのマネージャー氏が、退廃音楽ファンなのだそうです)
小生にもそんな感じがします。
小生が次に買いたいこのシリーズのCDは、クシェネクの交響曲ですね。
>イスラエルとパレスチナも、何度も何度も和解仕掛け、思惑の違いで決裂,流血を繰り返しています。
この問題は難しいです。ユダヤ側に問題があるのは当然ですが、イスラム側のほうの問題も考えてみる必要もあります。パレスチナ人は根は善人と考えたいところですが、他の国のイスラム原理主義過激派などを考えると「イスラムは善」と言いきることもできません。
密約でイスラエル建国を推進した英国は悪役視される一方で、ロレンスの頃は、英国とアラブは共同でトルコ討伐に立ち向かう同志だったわけですから、国際関係は複雑です。
トピずれするのでこのくらいにしておきますが、とにかく、早く真の平和が訪れてほしいですね。
これは nx_74205defiant さんの 901 に対する返信です
CBS交響楽団 1950年のプログラム
2003/ 7/19 8:26
メッセージ: 906 / 1477
投稿者: bernardsstar
コルンゴルドの「雪だるま」「死の都」からの抜粋に加え、ヨセフ・スーク、ディーリアス、エルガー、ゴルトマルク、マクダウェル、ブロッホ、・・・そして、ハンソンの交響曲第2番「ロマンティック」の第2楽章が毎週のように演奏されています。
これらの曲は60年代以降ほとんど演奏されなくなり、今や復活しつつあると言えるのではないでしょうか?
http://www.uib.no/herrmann/articles/conducting/cbssymphony/bhperfp3.html
これは bernardsstar さんの 1 に対する返信です
最近買ったCD
2003/ 7/23 17:15
メッセージ: 907 / 1477
投稿者: ZAKKYO2000
最近買ったCDを改めて並べてみると、なんだかこのトピの影響を随分受けている気がしてきました。
・「交響曲全集」(フランツ・シュミット) N.ヤルヴィ=シカゴSO、デトロイトSO シャンドス
アーノンクールの「7つの封印の書」が面白かったので、聴いてみましたが、クールなR.シュトラウスという感じで非常に聴きやすかったです。が、きっとそこが保守的だというレッテルになってしまったのでしょう。
・「牧神」(ドビュッシー)「ロマンティック組曲」(レーガー)「6つの小品」(ヴェーベルン)他 リノスアンサンブル カプリッチョ
マーラーの交響曲No.4の室内楽版が大変面白かったので、引き続き聴いてみましたが、ドビュッシーはともかく、絶対に大オーケストラでないとだめだと思われたヴェーベルンまで大変面白く聴けました。
・「交響曲No.1、2他」(ウルマン) J.コンロン=ケルン・ゲルツェニッヒO カプリッチョ
・「管弦楽曲集」(ツェムリンスキー) 同上 EMI
コンロンは最近興味深いCDを次々と出していますね。ウルマンの交響曲は2番のみアルブレヒト=チェコPOのオルフェオ盤で聴いてましたが、あれに比べると思い入れ度が少なく客観的なアプローチかなと思いました。ツェムリンスキーは先日ラジオで聴いた「人魚姫」が面白かったので早速買いましたが、有名な「抒情交響曲」よりは取っ付きやすい印象です。その他は曲名も訳せずまだ十分聴きこなせていません。
これは bernardsstar さんの 1 に対する返信です
人魚姫と叙情交響曲
2003/ 7/25 5:55
メッセージ: 908 / 1477
投稿者: bernardsstar
> 最近買ったCDを改めて並べてみると、なんだかこのトピの影響を随分受けている気がしてきました。
どうもどうも毎度ありがとうございます。
叙情交響曲は、曲の冒頭は衝撃的かつ魔力のある音楽ですが、全体を通して聴くと、「大地の歌」を超えようとして超えられない・・・といった感じがします。
人魚姫は、長い弓なり構造がまさに世紀末といった混沌に引きこんでいく傑作だというのが小生の印象です。
これは ZAKKYO2000 さんの 907 に対する返信です
歌で心を豊にすると言う傲慢
2003/ 7/31 22:56
メッセージ: 909 / 1477
投稿者: nx_74205defiant
こんにちは。我が家に着たDMの中に、「六本木男声合唱団」なるもののチラシが入っていました。
見出しは「歌と心は少年達の、平和と自由のハーモニー」。
1999年にエイズ・チャリティーの為、有志により結成された「元美少年合唱団」(?)が発展したものの、公演チラシでした。団長が作曲家の三枝成彰氏、コーラスマスターがテノールの小林和男氏、政治家の羽田氏、俳優の辰巳琢郎氏。
理念は「音楽を通じ、人生を謳歌する」だそうです。
この団体、「平和と自由の親善使節」として、ヨーロッパの舞台に立つのだそうです。
九月中旬にウイーン楽友協会大ホール。グラーツの「EU文化首都2003」。ベルリンのコンツェルトハウス大ホール。
もっと他にやる事が山積みのはずだ、と思いました。
学会、財界、文化人約200人で構成されたこの団体。さぞヨーロッパの秋を満喫してくるのでしょう。
これは bernardsstar さんの 1 に対する返信です
Re:歌で心を豊にする....
2003/ 8/ 1 22:29
メッセージ: 910 / 1477
投稿者: bernardsstar
このようなモットーを唱える時間があったら、欧州の(暗い部分を含めての)歴史を猛勉強してほしいですね。
小生、最近、トゥビン(エストニア>スウェーデンに亡命)の交響曲全10曲を聴破したのをきっかけに、バルト海三国の歴史にも興味をもち勉強しています。ドイツとソ連の狭間にあって、本当に厳しい時代を通りぬけてきた国々であるということがわかります。これら三国では特に合唱が盛んということですが、美しい歌声の陰に、どんなに辛い時代があったのかと思うと、胸を締めつけられる思いです。
ユダヤ人の抑圧しかりです。
基本的に米国にしか占領された経験のない(あと、満州・樺太でのソ連の侵攻)日本に生まれた日本人は世界の中での非常識民族になりがちなので、注意しなければ、と考えています。
これは nx_74205defiant さんの 909 に対する返信です
先日ネットオークションで,
2003/ 8/ 9 11:24
メッセージ: 911 / 1477
投稿者: nx_74205defiant
先日ネットオークションで、
デッカの退廃音楽シリーズの
「寝取られ男」(邦題は「堂々たるコキュ」)を落札できました.(^^)
中古屋でもなかなか見ないものなので、
届くのが楽しみです.
これは bernardsstar さんの 908 に対する返信です
Re:「堂々たるコキュ」&近況
2003/ 8/10 7:11
メッセージ: 912 / 1477
投稿者: bernardsstar
nx_74205defiantさま。
それはそれは楽しみですね。ぜひご感想をお聞かせください。
小生のほうの近況は、
訳あって9月にまとまった休みがとれそうなので、リトアニアに初めて旅行することを計画しています。
ヴィリニュスの美しい建物や、カナウスのスギハラの領事館などユダヤ人問題関連資料の収集に加え、詩人のミツキエヴィッチ、作曲家のチュルリョーニスに関する資料を収集することを主な目的としています。
チュルリョーニスは20世紀初頭の作曲家ですが、エストニアのトゥビンが戦間期にウィーンやパリを旅行し、ブダペストではバルトークの作品に触れ、コダーイに師事、「世紀末音楽」にもそれなりの接点があっただろうと推測されるのと異なり、全くもって、リトアニアで孤立して活動した作曲家でした。しかし、画家としても一級であったと言われているその絵画作品を見ると、「世紀末芸術」と同時代的なつながりがあっただろうと考えております。
リトアニアは、現在、第一級の弦楽器奏者を数多く輩出しておりますが、作曲のほうではまだ注目されていませんので、チュルリョーニス関連で興味深い資料をぜひ手に入れたいと期待しています。
今回は日程・予算の関係でリトアニアにしか行きませんが、将来は、エストニアや、ラトビア(リガの歌劇場でワーグナーの歌劇が初演された。ルネ・レイボヴィツ(シェーンベルクの弟子であるとともに、スウェーデンのペッタションに作曲を教えた)はリガ出身)にもぜひ行ってみたいですね。
お詳しい方のウェッブサイトにリンクを貼らせていただきたく。
http://www2.gol.com/users/lithemb/jap/ciurlionis_j.html
http://www005.upp.so-net.ne.jp/entartete/osusume.html
これは nx_74205defiant さんの 911 に対する返信です
アルフォンス・ディーペンブロック
2003/ 8/14 17:27
メッセージ: 913 / 1477
投稿者: der_kranke_mond
こんにちは。初めて投稿させていただきます。
トピ主さんは、アルフォンス・ディーペンブロック(Alphons Diepenbrock 1862-1921)という作曲家の作品はご存知でしょうか。彼はメンゲルベルクの紹介でマーラーと親交を結んだオランダ人作曲家で、友人マーラーの影響を受けた色彩豊かで美しい作品の数々を残しています。代表作「夜の讃歌」(ドイツ・ロマン派の詩人ノヴァーリスの作品による)を始めとする一連の管弦楽付歌曲(※)などは、特にお勧めですよ。ツェムリンスキーやワーグナーの「トリスタン」の路線を行く官能的・瞑想的な音楽は、聴き手を陶然とさせる程の魅力に溢れています。
※ シャンドスからハンス・フォンク(Hans Vonk)という指揮者によるディスクが発売されています。
これは bernardsstar さんの 1 に対する返信です
Re:アルフォンス・ディーペンブロック
2003/ 8/14 21:29
メッセージ: 915 / 1477
投稿者: bernardsstar
フォンクは、マーラー指揮者として著名でしばしば来日していますが、ディーペンブロックは、恐らくその名を目にしたことはあったかもしれませんが、深く意識したのは、der_kranke_mondさんのご紹介のおかげですね。
オランダはマーラーの生前からマーラーの音楽を深く理解した国として知られていますが、ディーペンブロックの作品も将来ぜひ聴いてみたいですね。
これは der_kranke_mond さんの 913 に対する返信です
プフィッツナー
2003/ 8/22 21:47
メッセージ: 919 / 1477
投稿者: bernardsstar
3回も投稿をいただいているので、相当、思い入れがありそうですね。
確かに、「パレストリーナ」は魅力的だし、ああいう時代にキリスト教会の批判をしたのは勇気のいることでしたね。
ただ、他の作品は「ドイツ精神・・・」などを含めちょっと退屈かもしれませんね。(全作品を聴破しているわけではなく、断定的なことは言えませんが)
マーラーはプフィッツナーを高く評価していましたが、これはアルマの「お気に入り」のせいもあったかも知れません。同時代の作曲家としては、フランツ・シュミットのほうが秀でていたような気がします。ただ、フランツ・シュミットはマーラーのライバルになりうる資質をもっており警戒されたのかも。ブゾーニも含めて議論すればさらに面白いかも。(残念ながら、ブゾーニに関しては、論議に供するためのネタを持っていません。ニールセンの初期の交響曲がブゾーニに献呈されたことからも、将来は研究に本腰を入れたいと思っています。)
プフィッツナーのベートーヴェン
2003/ 8/23 0:11
メッセージ: 922 / 1477
投稿者: wolfgang17560127 (男性/東京都23区内)
http://www.amazon.co.uk/exec/obidos/ASIN/B00004TFS1/qid=1061564516/sr=1-24/ref=s r_1_0_24/026-7970470-3210032
視聴可
原音だと
2003/ 8/23 18:54
メッセージ: 924 / 1477
投稿者: shaberibu
pfの発音は、
フィッツナーとなるんでしょうか?
指揮者プフィッナー
2003/ 8/23 19:43
メッセージ: 925 / 1477
投稿者: bernardsstar
プフィッナーがベートーヴェンの交響曲を指揮していたという話は小生にとって初耳で興味をもちました。追加情報がありましたら、教えてください。
マーラーとプフィッナーが一緒におさまった写真は・・・
http://www.bellenworks.com/doug/composers/pfitzner.html
これは wolfgang17560127 さんの 922 に対する返信です
>指揮者プフィッナー
2003/ 8/24 5:08
メッセージ: 927 / 1477
投稿者: wolfgang17560127 (男性/東京都23区内)
プフィッツナーのベートーヴェンはナクソスから3枚のCDが出てます。どうやらベートーヴェン以外はなさそうです。
第1番&第6番「田園」
http://www.amazon.com/exec/obidos/tg/detail/-/B00004VXD3/qid=1061666415/sr=1-6/r ef=sr_1_6/103-4702968-5867069?v=glance&s=classical
第3番「英雄」&第8番
http://www.amazon.com/exec/obidos/ASIN/B00004TFS1/qid=1061666371/sr=2-1/ref=sr_2 _1/103-4702968-5867069
第4番
http://www.amazon.com/exec/obidos/tg/detail/-/B00004U4AO/qid=1061666198/sr=1-30/ ref=sr_1_30/103-4702968-5867069?v=glance&s=classical
第1番第3番「英雄」第8番 ベルリン・フィル
第4番第6番「田園」 ベルリン国立歌劇場o
いずれも1920年代後半の録音で、この時代はオーケストラの録音が盛んに行われた時期でもあります。特にベートーヴェンの交響曲はこぞって録音されました。あの、ブルックナー交響曲第5番の初演者または改訂者で有名なフランツ・シャルクもベートーヴェンの交響曲を何曲か録音してます。
第6番「田園」&第8番
http://www.amazon.com/exec/obidos/tg/detail/-/B00004KD19/qid=1061668153/sr=1-18/ ref=sr_1_18/103-4702968-5867069?v=glance&s=classical
オケはウィーン・フィル
他にベートーヴェン交響曲第5番&「レオノーレ」序曲第3番やシューベルトの「未完成」(ベルリン国立歌劇場o)があるはずです。
「第九」の世界初録音はクラシックプレス 9号の特製CDで聴けます。(1921年録音)
http://www.cdjournal.com/Company/products/cl.php?no=009
これは bernardsstar さんの 925 に対する返信です
pf
2003/ 8/24 9:24
メッセージ: 930 / 1477
投稿者: bernardsstar
Wilhelm Kempffは、
「ウィルヘルム・ケンプ」と表記しますね!正確には日本語での表記は不可能かもしれませんね。「ドヴォルジャーク」と同様に。
これは shaberibu さんの 924 に対する返信です
シャルク
2003/ 8/25 21:39
メッセージ: 932 / 1477
投稿者: bernardsstar
マーラー:交響曲第10番のアダージョ
フランツ・シュミット:交響曲2番
の初演も指揮していますね!
マーラーのもとでウィーン宮廷歌劇場で指揮していたときは、マーラーに頼りなく思われ、シャルクが指揮するときには、マーラーが陰から棒振りの指導を行ない、それを真似ながら指揮させられていたとか。
これは wolfgang17560127 さんの 927 に対する返信です
ウイーン人の実態・・・?
2003/ 8/31 3:03
メッセージ: 933 / 1477
投稿者: nx_74205defiant
ウイーンは音楽の都。でも大半客は観光客で、実は地元民はそれほど行かないのだそうです。(在住の人より聞きました)
今一番人気のある映画館「ハイドン」(苦笑)でも、かかっている映画はアメリカの「ターミネーター3」「マトリックス」と言ったものばかりが受けているのだそうです。ちょっと寂しいですね。
これは bernardsstar さんの 932 に対する返信です
Re:ウイーン人の実態・・・?
2003/ 8/31 16:32
メッセージ: 934 / 1477
投稿者: bernardsstar
ソニーのCD製造工場などなど、オーストリアはハイテク産業国家を目指しています。観光も重要産業ですが、懐古趣味で訪れる観光客を目当てにした歌劇場はさしずめ、「昨日の世界」を再現するテーマパークですね(テーマパークという観点からは、日本の歌舞伎と本質的な違いはないかも知れません)。ウィーンの歌劇場には既にハイテクを駆使した雑音除去装置や音響装置が導入されていますが、今後も3D、高速通信などの技術がどしどし取り入れられていくでしょうね。
ところで、19世紀末・20世紀初頭の建築・芸術のキーワードとして重要な「アール・ヌーヴォー」について最近ちょっと考えることがありました。インドの建築物に興味をもって観光ガイドをパラパラとめくっていたら、南インドのマイソールにある「マハーラージャ宮殿」や、同じくハイダラーバードにある「チャール・ミーナール」、あるいは北インド、ジャイプルの「風の宮殿(HAWA MAHAL)」といった幻想的かつ豪壮な建築物に、プラハのアール・ヌーヴォー建築が大きな影響を受けているということでした。ツェムリンスキーの「叙情交響曲」のインド趣味もこんなところで、当時の風潮の影響を受けていたのかも知れませんね。
今日創造される音楽作品に最も求められているのは「幻想性」であるというのが持論ですが、作曲家はインドを旅行して幻想喚起力を充電してくるべきなのかも?と思います。
これは nx_74205defiant さんの 933 に対する返信です
ラインスドルフ指揮、シュミット2番
2003/ 9/ 6 9:04
メッセージ: 935 / 1477
投稿者: bernardsstar
ラインスドルフ指揮のフランツ・シュミット交響曲2番のCDに関する情報を見つけました。
http://www.andante.com/Boutique/Shop/index.cfm?action=displayProduct&iProductID= 483
ユングの言葉、"The really modern man is often to be found among those who call themselves old-fashioned." が心憎いですね!!
これは bernardsstar さんの 1 に対する返信です
コルンゴルトの初期のオペラ
2003/ 9/12 16:59
メッセージ: 936 / 1477
投稿者: nx_74205defiant
コルンゴルトの初期の一幕オペラ「ヴィオランタ」のCDを入手しました。場面転換の仕方が、もう既にハリウッドサウンド。
タイトルロールのヒロイン役マルトンより、適役の嫉妬深い夫役ワルター・ベリーが歌いまくると言う、一寸カプリッチョ的な会話劇として進行していきます。詳しくは後ほど.
これは bernardsstar さんの 1 に対する返信です
リトアニア紀行
2003/ 9/14 14:25
メッセージ: 938 / 1477
投稿者: bernardsstar
リトアニア(ヴィリニュス、カウナス)に行って、帰ってきたところです。
初めて行った国であり、書きたいことは山ほどありますが、一言で言って、「毎年行きたい国」ですね。プラハも良かったが、観光地化・俗化の印象は拭えなかった反面、ヴィリニュスはまだ観光客も少なく、旧市街を歩いていて、魅了されるところ多しといったところです(カトリック、ロシア正教の両方の建築美を鑑賞できます)。観光客向けのホテル代は安くはありませんが、食費・交通費などは大変に安く、生活するにはとても良いところのように思えました(社会主義の良いところが残されているためか?)。ヴィリニュス、カウナス往復の旅(バス&列車)の車窓から見たリトアニアの田舎の光景(森、畑、家畜・・・)もとてもチャーミングでしたね。
リトアニアの歴史は複雑(そこが研究上の魅力でもあるわけですが)。街中の表示は全てリトアニア語(かつては、ロシア語、ポーランド語、ドイツ語などで書かれていたものと想像されますが)。しかし、観光客が接することの多い商人・観光業者にはロシア人が多く、商売上の会話はロシア語が多く聞かれます(かつてユダヤ人が担っていた「商人」の役割を今やロシア人が担っています)。ミツキェヴィチやカトリックの関係者はポーランド語で話していました。
画家であり作曲家であったチュルリョーニスも家庭では主にポーランド語で話していました(カウナスにある、国立チュルリョーニス美術館に展示していた彼の自筆の手紙はポーランド語で書かれていました)。しかし、複雑な歴史の影響で現地の人は、ポーランド語を解することはできても使うことを忌避するところがあるように思われます。かつての、ロシア(ソ連)によるリトアニア人(およびリトアニア在住ポーランド人)に対するすさまじい迫害(特にスターリン治世下)のほうはよく知られていますが、かつてのポーランドによるリトアニア支配も良く思われてはいません。
チュルリョーニスは作曲家よりも画家としての才能のほうが上であったように思われます。36年の短い生涯に(音楽活動を続けながら)よくもまあこれだけ沢山の絵画(幻想的な独創性に溢れた)を生み出すことができたものだ。と関心しました。彼の創作した曲のほうは、交響詩「海」の展開部など、ツェムリンスキー的・世紀末的盛り上がりを見せますが、概して、曲数は多いものの、世界的に見て作曲家として第一級と言うにはいまひとつ力不足といった印象を持ちました。ピアノ曲もスタンダードによくまとまってはいるものの、ラフマニノフとの親近性は否定できないです。それにしても膨大な作品数であり、こんを詰めて創作に励んだことが寿命を縮める一因となったことが容易に想像できます。
(チュルリョーニスは、ポーランド、リトアニア以外では、サンクト・ペテルブルグ、ライプチヒとの縁が深く、また、20世紀初頭に、プラハ、ドレスデン、ミュンヘン、ニュルンベルク、ウィーン、コーカサスを旅したことがあるとのことです)
リトアニア人のチュルリョーニスに対する敬愛の念には深いところがあります。9月21日のリトアニア国立響の演奏会プログラムは、チュルリョーニスの交響詩「海」とブラームスのピアノ協奏曲第2番が予定されていました。また、9月9日からヴィリニュスの音楽アカデミーで、チュルリョーニス記念音楽コンテストの受賞者の演奏会が開始されておりました。この第1日は、ギンタラス・ヤヌシェヴィチウス(学生)のピアノでバッハやラフマニノフなどの作品が演奏され、小生もその演奏を聴くことができました。彼の「ラ・カンパネラ」は完璧な超絶技巧かつ雄大な演奏で大変に感銘を受けました。小生、80年代にウィーンで、アンドレ・ワッツによるこの曲の演奏を聴いたことがありますが、その時はこのヤヌシェヴィチュスの演奏ほどには感銘を受けませんでした。リトアニアの音楽水準の高さに改めて敬服した次第です。
チュルリョーニス以外のリトアニアの著名作曲家は、バツェヴィチウス、ガイデリス、バヨラス、バラカウスカス、ブラティナス、クタヴィチウス、テオドラキスなどです。
これは bernardsstar さんの 1 に対する返信です
リトアニア紀行2
2003/ 9/14 14:26
メッセージ: 939 / 1477
投稿者: bernardsstar
また、ヴィリニュスは、ヤッシャ・ハイフェッツの生地であり、ヴィルニャウス通りに面した優雅な建物(現在は、店舗・事務所として使われている)には、かつてハイフェッツが学んだ音楽学校であったことを記した銘板がありました。この建物にほど近い、ピリモ通りに面したユダヤ博物館(国立ユダヤ博物館とは別の小さな博物館)には、ハイフェッツに関する展示に加え、ヴィリニュス、カウナスのゲットーに誕生した、ユダヤ人合唱団・オーケストラに関する展示もありました。ヴィリニュスのゲットー・オーケストラ(1942年3月〜。35回の演奏会を開催)は、当初17名、最大で35名の団員を数え、チャイコフスキー「交響曲5番」、ベートーヴェン「交響曲9番」、モーツァルト、パガニーニ、メンデルスゾーンなどの曲が演奏されたとのことです。カウナスのゲットー・オーケストラは、1942年8月に第1回演奏会を開催し、「悲しみに満ちた祈り「コル・ニドライ」の音符が開始されると、聴衆は泣き始めた」(1984年にテル・アビブで刊行された、「Yahadut Life」4巻、140ページ)とのことでした。
リトアニアに関しては、トロリーバス、列車などについても書きたいことが山ほどありますが、また別の機会に(YAHOO掲示板のトピ投稿を含め)、申し上げたいと思っております。
これは bernardsstar さんの 938 に対する返信です
今夜コルンゴルト「死の都」テレビ放映
2003/ 9/19 23:48
メッセージ: 940 / 1477
投稿者: nx_74205defiant
今夜の12時から2時半まで、NHK衛生第2で、コルンゴルトの「死の都」が放映されます。(録画)
新聞のテレビ欄には、それ以上の情報は載っていなかったのですが、トピ主様はじめコルンゴルトファン(いくらも居ないと思いますが)が、これをチェックしていてくださる事を切に願います。
とうとう衛星とは言え、コルンゴルトがテレビで・・・感無量です。
これは nx_74205defiant さんの 936 に対する返信です
Re:今夜コルンゴルト「死の都」
2003/ 9/20 23:17
メッセージ: 942 / 1477
投稿者: bernardsstar
情報どうもありがとうございます。
生憎、小生の自宅のTVではBSを見ることができないので、nx_74205defiantさんはじめ、皆様のこの番組に対する感想のご投稿をお待ちしております。
(女房は今回の旅行の許可を出してくれましたが、AV機器の投資意欲は鈍いのです・・・)
現在、今回のリトアニア旅行で収集した資料の整理をしているところです。ビリニュスの、ハイフェッツが生まれた家にはメニューインも暮らしたことがあるようなのですが、この資料はリトアニア語で書かれていて、読解のほうが十分でないので、裏付けとなる別ソースの情報をあつめているところです。
これは nx_74205defiant さんの 940 に対する返信です
ハイフェッツの音楽院
2003/ 9/28 18:05
メッセージ: 945 / 1477
投稿者: bernardsstar
ハイフェッツが通った音楽院の写真をアップロードしました。
http://members.at.infoseek.co.jp/bernardsstar/ber5lit.htm
また、メニューインとヴィリニュスについて調べたところ、
ヴィリニュスで博士の学位を取得したことがわかりました。
http://www.lfpr.lt/018/7.doc
これは bernardsstar さんの 939 に対する返信です
初めまして
2003/10/ 6 10:00
メッセージ: 946 / 1477
投稿者: doricco
今、このトピックを見つけたところです、
何分つい最近、突然クラシック音楽に魅了された者で、
全く独りの感覚で、手探りで聞いておりますし、質問も極一部の人に
恥ずかしながら伺っている状態です。
少し読み出しましたが、消えませんよう、暫く時間を掛けて、読ませて頂きます、
悪しからず。
これは bernardsstar さんの 1 に対する返信です
Re:初めまして
2003/10/ 7 20:23
メッセージ: 947 / 1477
投稿者: bernardsstar
トピ主です。
最近つとにネタ切れを感じるとともに、もうひとつトピ主となっている「工学」のほうに全精力を傾けようかなと迷っていることから、このトピを閉じることを検討しています。
はじめて投稿を頂き、光栄なのですが、もし、このトピがこの先盛り上がらないようであれば、予告なく閉鎖するかも知れません。
このトピを盛り上げてくれた皆様には心より感謝いたします。
これは doricco さんの 946 に対する返信です
消えちゃうぞ。
2003/10/15 1:25
メッセージ: 948 / 1477
アバターとは?
投稿者: christmas21th
私はいつも読むだけの人。
上げときます。
これは bernardsstar さんの 1 に対する返信です
お詫び
2003/10/19 17:29
メッセージ: 949 / 1477
投稿者: bernardsstar
お気遣いいただき多謝です。この「クラシック音楽」の掲示板は大変に回転が速く、1週間もほっておくと沈んで消えてしまいます。かといって、手抜き情報でUPすることはしたくないというのが小生の信念です。
「なんでこんな意義のある情報・コンテンツを只でみんなにバラ撒くの??」と、みんなにびっくりしてもらいたいという気持ち(これが小生の理想・目標)がある一方で、そのような情報・コンテンツを毎週毎週提供し続けることは、金銭的・時間的・肉体的・頭脳的に困難であります。
「この掲示板の更新サイクルがもっと長ければなあ」と思いつつ、一応、近々閉鎖しようと考えております。すいません。
これは christmas21th さんの 948 に対する返信です