Re) ユダヤ名

2001/ 4/ 7 12:45

メッセージ: 89 / 1465

 

投稿者: michael_oskar (男性/横浜市中区)

 

そうですね。 我々日本人にはかなりわかりにくい世界ですね、ユダヤ人の世界というのは。「ユダヤ人」とはなにか、という問題につっこみますと、正直行って収拾のつかない問題になるのじゃあないでしょうか?それに「ユダヤ人」の間同士でもいろいろとお互いの認識に差異があるようです。

 

たとえば非常に極端に言って、ユダヤ教徒がユダヤ人だ、という考え方もあります。それから、ユダヤ人を母親として生まれた者は無条件にユダヤ人、という考え方。この場合、父親のみがユダヤ人の場合はユダヤ人(Jew)ではなくて、ユダヤ系(Jewish XXX とあとに単語を付加するケース)だったり......。

 

それから、たとえば工藤幸雄さんの本なんか読みますと、ポーランド人は本能的に相手の名前からユダヤ人を嗅ぎ取る本能がある、と書いてあります。ちなみに、私はポーランド東部とウクライナ西部あたりに異常な関心を持っており、外地に住んでいた時も、以下の本などをわざわざ日本から取り寄せて読んでおりました。 これもキーワードは「ユダヤ人」です。

 

http://www.shinchosha.co.jp/schulz/schulzhp.html

 

それから、私の記憶ではチャールズ・ブロンソンはユダヤ系であり、現在はウクライナになっている旧名チェルノヴィッツの生まれだったと記憶しています。この地域は過去にはポーランド領だった時代が長く、シマノフスキーもわりと近くの生まれだったはずです。そして、あのホロコーストに関して一般のドイツ人の責任を追及した本で物議をかませた Goldhagen も、祖先のルーツはチェルノヴィッツだったのではないでしょうか?

これは bernardsstar さんの 88 に対する返信です

 

シュルツ、シャガール

2001/ 4/ 7 22:48

メッセージ: 90 / 1465

 

投稿者: bernardsstar

 

工藤さんのシュルツ研究は、日本の東欧研究のひとつの核ですね。僕も注目しています。

 

ウクライナの方面を研究していると、シャガールも視野に入ってくるのかな?って思っています。

 

michael_oskarさん、「世界史」のカテゴリーでは新規トピが空いておりますので、「ホロコーストに翻弄された芸術家たち」なんてトピを立ち上げませんか?

 

小生は、この「ウィーン・・」のほか、工学でトピ主になっていますが、世界史では、トピ主にはならず、「ヤン・フス」に積極的に投稿しているだけなので。

これは michael_oskar さんの 89 に対する返信です

 

One More コルンゴルト「交響曲」

2001/ 4/ 8 0:03

メッセージ: 91 / 1465

 

投稿者: bernardsstar

 

この曲に関する論議は、(コルンゴルトとしては晦渋なつくりの)第1楽章に集中しているものと考えます。小生は、第1楽章にも関心をもっていますが、第4楽章により興味を抱いております。

 

シューベルトへの親近性(嬉遊的モティーフ)は既に指摘いたしておりますが、この第4楽章の冒頭の響きは、ホルスト「惑星」の「木星」のようでもあり、コープランド的な響きでもあります。また、シューベルト的モティーフとからみあうのは、変拍子・シンコペーションを多用した、まさにアメリカ的な楽想。このアメリカ的楽想は、ウィリアム・シューマンの「アメリカ祝典序曲」(1939)の影響を受けているのでは?と、bernardsstarとしては考えております。ただ、バーバー、ピストン、ウィリアム・シューマンのような生粋のアメリカ人作曲家のもつオーケストレーションが、常に乾いているのに対して、コルンゴルトのオーケストレーションは、常にウィーン世紀末的な芳醇さをもちあわせており、フルートなどが奏する、例の4度進行の背景には、マーラーの第9交響曲冒頭のハープを感じないわけにはいきません。(第4楽章の結尾に近い場面での、木管による装飾音の進行も、なまめかしく、見事!)

 

やや話が散漫になりましたが、要するに折衷的でありながら、常にウィーンを忘れないというのが、アメリカ時代のコルンゴルトの作風ではないかと考えます。

それから、付け加えなければいけないことは、たとえ、「嬉遊的な」モティーフであっても、その背後に深い悲しみが隠されているということです。嬉遊的だからといって、お祭り騒ぎのうちに曲がとじられるわけではありません。その点で、第4楽章は、(外見上においても「深い悲しみ」を表わしている)第3楽章よりも深い内容をもった音楽ではないかと、小生には感じられます。

 

(追伸)

バーバーの序曲「悪口学校」にもう一言。

この曲は第1主題、第2主題が明確に提示され、明確に再現される、古典的なつくりになっています。第1主題は、単純な要素から成るにもかかわらず、「艶っぽさ、なまめかしさ、そして寡黙な情熱」を感じさせる音楽。この点が、フランツ・シュミット:交響曲第2番、第1楽章の第2主題に似ているのかな?と、感じます。(ただ、シュミットのほうがいくぶん饒舌であり、バーバーは寡黙です)

一方、(悪口学校の)第2主題は、そこはかとなく叙情的であり、憂愁を感じさせるもので、ラフマニノフの交響曲第3番、第1楽章の第2主題を思い起こさせます。

いずれにしても、「悪口学校」を初めて聞く聴き手は、曲名とはだいぶ異なった印象に驚くことでしょう。

これは bernardsstar さんの 1 に対する返信です

 

Re) シュルツ、シャガール

2001/ 4/ 8 2:31

メッセージ: 92 / 1465

 

投稿者: michael_oskar (男性/横浜市中区)

 

bernardsstar様!

 

シャガールも勿論視野に入ってきます。 しかし、ほんのちょっと違う気もするのですね、私の気持ちでは。  シャガールが入ってくると、ウクライナ(そしてベラルーシ)におけるユダヤ人の話(それこそ、屋根の上のヴァイオリン弾き的な話)になり、ロシアにおける19世紀のpogrom をからめ、そして革命前後のロシア・アヴァンギャルドの話になり、タトリン、マレーヴィチの話になり、フレーブニコフ、マヤコフスキーの話になり、スターリンの大粛清の話になり、ウクライナの大飢饉の話になり、ボルガ河流域のドイツ人の話になり、ネイガウスの話になり、そしてしまいにパステルナークの話になる.......。

 

これはこれで非常に面白い展開になるのです。 もうどうしようもなくおもしろいですよ、こういう展開は!

 

ですけれども要するに、私にとっては話題がだんだんと東のロシアのほうにいっちゃうのです、シャガールの話から酒を飲み始めると。

 

私はやっぱりウクライナでも西端のほう、たとえばリボフ(L'viv)とかチェルノヴィッツ(Czernowitz)あたりにとりあえず個人的興味の狙いを絞ったわけです。 やっぱり、ポーランド・リトアニア王国の栄光と、この2つの文化の相互関係と相互の影響などなど.....。 あとは言語の問題もある.....。

 

「世界史」に確かに「トピックの作成」空いていますね。 私はそれをじっと見つめて約5分間の沈黙.....。

 

是非やってみたいと思うのですが、これをやると文学、美術、演劇、音楽、映画など、ほとんどの文化、芸術に話題が拡がることは間違いない.....。 おそらく非常に素晴らしいトピになるでしょうね.....。 私に言わせれば、Yahoo!の掲示板でトップクラスの質の高いトピになる可能性があるでしょうね、参加者さえ多ければ。  やるからには、是非そうさせたい.......

 

そのためには、相当の読書や資料収集も必要になるでしょうから、時間も必要になるでしょう......。 いったん始めると、私のことだから興味のあるものには徹底的に付き合うことになるでしょう、たとえ bernardsstarさんと最後たった2人になったとしても....。

 

やっぱりちょっと会社勤めの私では無理かなあ、と思います。 そうでなくてもbernardsstarさんに対しては、私はじめとして何人もの人が結果的にプレッシャーをかけてしまっていますし、悪いなあとも思っています。

 

ちょっと考えさせて下さい。 自分の中でいろいろと整理したいこともありますので.....。

これは bernardsstar さんの 90 に対する返信です

 

ショレム・アレイヘムetc.

2001/ 4/ 8 9:28

メッセージ: 93 / 1465

 

投稿者: bernardsstar

 

全く、同感です。小生も、「屋根の上のヴァイオリン弾き」のショレム・アレイヘムなどにも興味をもっており、michael_oskarさんの夢の実現に協力したいという気持ちは十分にあります。ただし、宮仕えの身では、時間的にままならないところがありますね。(早く、地主か大株主にでもなって、趣味に専念できるようになりたいものです)

 

情報収集のための費用削減に関しては、小生、以下のような努力をしております。

 

(1)書籍・CDは、借用可能なものは借りて済ます

世田谷区の図書館は、区民以外にも貸出を許可しています。しかも区内の15図書館(中央、梅丘、世田谷、砧、奥沢、玉川台、代田、烏山、下馬、深沢、桜丘、尾山台、上北沢、粕谷、鎌田)に蔵書・CDを分散させた結果、かなり専門的な本も、15図書館の中のどこかに収蔵していることになります(もちろん、国会図書館と比べるとCoverageで負けますが、国会図書館では貸出はしていませんね)。このトピで紹介した書籍の一部も、世田谷区の図書館から借りて情報収集したものです。(なお、どこの図書館に収蔵しているかは、各図書館に設置された検索システムで、容易に知ることができます)

 

また、本を安く購入するために、神田の古書店街には、時々行って掘出物がないか探します。CDを購入するときは、夜11時まで営業しているタワーレコードに行くことが多くなりました。残業が恒常的になっていることが、その背景にあります(もちろん、タワーレコードの豊富な品揃えも魅力です)。残業の恒常化のために、N響の4月定期(ブロムシュテット指揮:ニールセン「交響曲5番」)にも行けそうにありません。

 

(2)WEBによる収集

英語で世界の大半の情報は収集できます。ポーランド語を知っていると、ポーランドのユダヤ人問題に関する知見はさらに深まると思います。小生の自宅PCは56kビットのモデムで接続しておりますので、情報をやりとりしない時には、モデムをこまめに切ることを心がけております。「メタリック」やISDNには当面加入しないつもりです。契約がふえていくと、パスワードもふえ、ややこしくなるのがちょっといやなんで。

 

やはり、最大の問題は時間の捻出です。

でも、自分の得意な領域からじっくりと版図を拡大していけばいいのでは?と考えています。YAHOOはSAPとの提携を発表するなど、前向きに事業展開を進めておりますので、少なくとも今後数年間は、この掲示板も存続していくでしょう。(ただし、突然、bernardsstarからの投稿が途切れたら、「死んだ」と思ってください。)

 

あと、個人的には、このところYAHOOへの投稿に情熱を傾けるあまり、自分のHPの更新がままならなくなってきたのが、辛いところです。

これは michael_oskar さんの 92 に対する返信です

 

再び、バーバー「悪口学校」

2001/ 4/ 8 11:51

メッセージ: 94 / 1465

 

投稿者: bernardsstar

 

バーバーじたいは、ウィーン音楽とは縁が薄い存在なのですが、「悪口学校」を聴いて広がったイメージを書きとめたく、投稿いたしました。

 

前にも書きましたように、この曲の第1・2主題が織りなす提示部・再現部は立派というほかありません。ところが、展開部はどうかというと、きわめて短いもので、その展開も貧しい内容しかもっておりません。あくまでも小生の想像ですが、バーバーはもともとこの曲を交響曲の第1楽章にしようとして着手したものの、展開部をうまくまとめあげることができなかったために、単一の「序曲」として発表したのではないか、という気配がいたします。

 

もし、この展開部をうまくまとめあげ、叙情的な第2・3楽章、華やかな終楽章を付け加えることができたなら、きっと、その曲は、ラフマニノフの第3交響曲並みの評価は獲得することができ、バーバーのその後の作曲家人生は違ったものになっていたことでしょう。

 

こうならなかったことの理由のひとつに、バーバーがイタリアで学んだこともあるのでは?と考えています。当時のイタリアの作曲教育(メノッティなど)は、恐らく、プッチーニ、レスピーギ、ブゾーニを範とする、濃厚・華麗なオーケストレーションに力点が置かれ、シンフォニックな主題の展開は2の次にされたのでは?と、想像します。(その後のイタリア作曲界というと、小生には、ダルピッコラ、ロータ、ベリオくらいしか思い浮かびませんが、「現代のイタリア作曲界」というのも、興味深いテーマではあります。)

 

その点で、ラフマニノフは叙情的なメロディーを思いつく才能だけでなく、3つの交響曲の第1楽章における主題展開力にも優れたものを感じます。もちろん、ラフマニノフの主題展開力は、ドヴォルジャークの「新世界」第1楽章の主題展開力と比較すれば見劣りしますが、それでも大した才能です。(ドヴォルジャークもベートーヴェンに比べれば見劣りすることは、言うまでもありませんが)

ラフマニノフのあとはどうかと言うと、ショスタコーヴィチ、プロコフィエフの交響曲の展開部はそれなりにまとまっていますが(ショスタコーヴィチでベストは「第1交響曲」)、彼らはどちらかというと、管弦楽法の冴え・音響のほうを誇示しているように見受けられます。ショスタコーヴィチ、プロコフィエフ以外では、(小生の知りうる範囲においては)「主題の展開」という言葉自体が死語となってしまったような気がします。

 

マーラー以降のオーストリア系の作曲家も、「主題の展開」において、聴衆をうならせるほどの実力は見出せないような気がしますし、彼らにとっても、本意ではないという気がします。マーラーは音楽以外の要素(異次元のイデー)を自らの交響曲に導入することに熱心だったのではないでしょうか。例えば、彼の第10交響曲(クックによる完成版)を聴くと、終楽章の結尾に登場する不気味な弦のグリッサンドは、小生には「UFOの襲来」を想起させます。

 

再び、バーバーに戻って、

彼の第2交響曲からは、空軍に従軍した経験というものがあまり読み取れないということを以前書きましたが、もし、コルンゴルトが空軍に従軍していたなら、戦闘機に搭乗した際の印象をリアルに音楽作品に残していた、というような気がするのであります。バーバーには、そのような器用さもなかったような気がします。

 

(追伸)

日本のオーケストラが得意とする演奏曲目は、(あくまでも筆者の私見ですが)日本人作品以外では、まずロシア系の作品であり、ドイツ系の作品は、指揮者が優秀で、じゅうぶんな練習時間を取れたといった幸運なケースでは「聴ける!」と思います。

米国系の作品はもっとも苦手では?と、感じたのは、スラットキン&セントルイス響の演奏する、コープランド「ロデオ」をサントリーホールで聴いて、日本人にはこのノリはとても真似できないと思った時のことです。

そういった意味で、日本のオーケストラの演奏によって、「悪口学校」の真価が引き出されることを、今後とも期待しておりません。

これは bernardsstar さんの 1 に対する返信です

 

研究の難しさ

2001/ 4/ 9 0:24

メッセージ: 95 / 1465

 

投稿者: michael_oskar (男性/横浜市中区)

 

bernardsstar様

 

丁重なお返事、ありがとうございます。

正直言って、私が興味をもっている分野などに大学の研究者以外の方で、興味を持って実際に研究しようとされている方がいらっしゃるとは、心強い限りです。

 

図書館の利用の件、大変参考になりました。 私も帰国する前は向こうで図書館にはしばしば足を運びましたが、いかんせん外国語はある程度読めても、たとえば日本語のように、斜め読みしたり飛ばし読みしたりして関係箇所を眼で追って捕まえる、ということは必ずしも容易ではなく、結局多くの場合、「読む」という行為になってしまいますね。そうすると、時間の無駄が多くなってしまい、いい成果をあげることが難しかったのが現実でした。 これからなんとか時間を作って研究をしていきたい、と思っています。

 

私もなんとか月に1度くらいはタワーレコードへ行きます。 しかし渋谷というのは、スピード狂の私にとって、目的地としては少々遠慮気味です(渋滞のひどさ!)。

 

ロシア語はある程度独学で勉強いたしましたし、ソ連時代からモスクワなどには何回か出張いたしましたが、本格的文献での研究をするほどのレベルには達しません。 独仏語レベルまでにもほど遠いです。 ポーランド語もかなりの時間やりましたが(私の現地の秘書がポーランド系でした)いかんせん非常に単語が覚えにくいですね。 文法も、ある意味ではロシア語以上にやっかいなところがあります。 bernardsstarさんはチェコ語にお詳しいようですが、やはり勉強の動機はあの地域についての御興味でしょうか?

 

完全にトピずれましたが、最後に一言。

9日(月曜日、もう本日のことになりますが)コルンゴルトの歌曲をAnne Sofie von Otterが歌うのを朝のNHK-BS2で放送する、とのこと。 私はつい先程、知りました。

このトピのファンの方々、みなさん御存知だといいのですが......。

これは bernardsstar さんの 93 に対する返信です

 

   

Hauerのピアノ曲を聴いて....

2001/ 4/ 9 1:02

メッセージ: 96 / 1465

 

投稿者: michael_oskar (男性/横浜市中区)

 

Josef Matthias Hauer のピアノ曲集のCDを聴いてみました。 以下のCDです。

 

Josef Matthias Hauer - Works for piano

pf. Anna Petrova

(GEGA NEW /GD181)

 

非常に奇妙な印象です。 他のどの作曲家の曲に似ていると問われれば、あんまり頭に浮かばないですね。 あえていえば、やっぱり無調期のシェーンベルクかもしれません。 でもちょっとドビュッシーを連想させる箇所もなくはないです。 スクリャービン的なものもあるのでは、と予想していましたが、案外にない.....。 ただ、ロシア・アヴァンギャルドの臭いはなくもない......。

 

作品の作曲時期は1913年から1953年まで。中欧激動の歴史に時期的には一致しています。(ただし、第3帝国時代の作品は含まれておらず、1923年から1947年の間の曲は含まれていません) にもかかわらず、ここで聴こえてくる音楽に、この外界の社会の激動が全く投影されていないのには驚きです。 なにも敗戦後の曲にメタモルフォーゼン的なものを期待してはいなかったですが.....。  そして、このピアノ曲集を聴いて、作曲者自身の内側の声が完全に封印されている印象を強くうけるのです。 聴き手にあるイメージを想起させよう、というのではなくむしろそういうものを打ち消そう、というような要素があるようです。

 

Leafletによれば、1914年より彼の死の1959年までウィーン在住、とありますが、これらの曲には見事なまでに「ウィーン的なもの」が欠落しています。 国籍のない音楽とまで言えば誇張になりますが.....

 

どうもピアノ曲では、なかなかHauerはつかみきれないですね、私には。

 

とろあえずのところ御報告まで。

これは bernardsstar さんの 1 に対する返信です

 

「母と娘のユダヤ物語」を読了

2001/ 4/ 9 21:50

メッセージ: 97 / 1465

 

投稿者: bernardsstar

 

michael_oskarさま

 

・残念ながら、僕の自宅のTVはBSに対応しておりません。CDでコルンゴルトの多くの曲に接していきたいと、考えております。

 

・「私はどこから来たのか」―母と娘のユダヤ物語― を読了しました。

 

チェコ語の「9月=ザージー」を、「ザーリー」と書いているような細かいミスには眼をつむり、すばらしい本だと思います。「コルンゴルトとその時代」と同様、この時期の中欧史の勉強になりますし、また、「サロン・ヴァイゲルト」が興隆をきわめていた頃のプラハに対する「思い入れ」がますます強まりました。

フランツィの洗礼式にマックス・ブロッド(マックス・ブロート)が招かれたというのが、裏面史に興味を抱いている小生には面白かったですね。それに、ファッションのこと。まさに「芸は身を助く」です。

 

(マックス・ブロートは、筋金入りのシオニストだったそうで、これで、彼とイスラエルとの関係がわかりました。)

 

・世田谷区立図書館に収蔵しているポーランド関連書籍を紹介いたします。

 

「ぼくとポーランドについて、など」(工藤幸雄氏のエッセイ集)は、奥沢図書館で、

 

「コルチャック先生」(数種類)は、尾山台図書館で見つけました。

これは michael_oskar さんの 95 に対する返信です

 

A.S.von Otterのコルンゴルト

2001/ 4/10 0:57

メッセージ: 98 / 1465

 

投稿者: michael_oskar (男性/横浜市中区)

 

つい今しがた、もう昨日になってしまった9日朝のNHK-BSの録画を見終りました。

 

なんだかとってもいい気持ちです。 パリのシャトレ座でのライヴなのですが、まず歌手のOtterが魅力的です。(歌も姿も!)

こういう女性の歌うコルンゴルトは格別です。 彼女へのインタヴュ−もなかなか興味深かったです。 大変知的かつ魅力的な話し方にすっかり魅せられました。

「コルンゴルトの音楽には、ルネサンスの芳香が感じられます。」と言っていましたが、彼女の声で(そして姿で)歌われると、コルンゴルトの歌曲というのは実に味わいが深い!  55分間があっという間でした。

 

P.S. トピ完全にずれますが、チェコの件で、もうbernardsstarさん以外に聴く人がいないのであえて聞きます。ごめんなさい!

あのドュプチェク元第一書記が交通事故で死んだのは(確か90年だったでしょうか?)、あればやっぱり謀殺の可能性があるのでしょうか? (もしお返事いただけるのでしたら、Y/N の一言で結構です)

これは bernardsstar さんの 1 に対する返信です

 

 

   

ドプチェク(ドゥプチェク)

2001/ 4/10 22:45

メッセージ: 99 / 1465

 

投稿者: bernardsstar

 

Y、Nと単純に回答できないのが、bernardsstarの性(さが)でして、Alexander Dupcekの死に関して検索してみました。

一応、「交通事故死」(92年11月7日)になっているようです。

3つめのサイトは、「死」に関する情報ではなく、ニューヨークの講談社から出ているドプチェクの自伝に関する情報です。(サイト内検索が、「Dupcek」でうまくできないときは、「Alexander」でやってみてください。)

 

http://www.cnn.com/almanac/9611/07/

http://members.theglobe.com/algis/countries/czech.html

http://cwihp.si.edu/cwihplib.nsf/4f5f68a9959c15b48525649e0083a3a6/95f0627988b4e4 f2852564ed0075c89b?OpenDocument

 

「んじゃ、公式情報ではなく、裏情報をつかんでいるの?」という問いに関しては、「No」です。(チェコゆかりの某音楽家が女ったらし・・・といった裏情報は知ってるんですが)

92年にチェコスロヴァキアは幕を閉じ、チェコとスロヴァキアとに分かれました。そして、Dupcekは、スロヴァキア人・・・ということから、憶測が生じてもおかしくはないという気がします。

これは michael_oskar さんの 98 に対する返信です

 

 

   

ショスタコとF・シュミット

2001/ 4/10 22:59

メッセージ: 100 / 1465

 

投稿者: bernardsstar

 

本日、NHK・FMで、バシュメットの弾く、ショスターコヴチ「ヴィオラソナタ」を聴いていたら、

 

杞憂的な部分が終わって、ヴィオラのモノローグが開始された箇所(この曲の構成をよく知らないので、このような言い方でご勘弁を)が、

 

フランツ・シュミット:「交響曲第4番」の有名なトランペット独奏、

A-E-A♭-E♭-G, D-A-D♭-A♭-C, D♭-A♭-E-C にそっくり・・と感じました。

この番組の解説者は、ベートーヴェンの月光ソナタからの引用については指摘しておりましたが。

これは bernardsstar さんの 1 に対する返信です

 

>ドュプチェク元第一書記の死因

2001/ 4/11 0:08

メッセージ: 101 / 1465

 

投稿者: kostyapaustovsky (62歳/jp)

 

michael_oskarさん 横からご免なさい!

 

彼の立場が、連邦主義者との事から、死因に関心が集まりすが、

1 彼の息子さんが後で明らかにすると言いましたが、その後、今になっても何ら、発表が無い

2 現在のチェコでは、運転手の不注意による事故、と扱われていて、反論が聞こえない、

などで、私もやはり事故だったのかと、思い始めています。それにしても、残念な事故ですね!

これは michael_oskar さんの 98 に対する返信です

 

Hauer 再び!

2001/ 4/12 1:05

メッセージ: 102 / 1465

 

投稿者: michael_oskar (男性/横浜市中区)

 

bernardsstar様

 

まず最初に、私がトピ主となっているトピへの御投稿、厚くお礼申し上げます!  スタート時点より、トピ作成した私の軽率さが原因で、やや混乱してしまいましたが、なんとか収拾つきそうな気もしてきました。

 

さて本日、Hauerについての私の乏しい情報収集結果について書かせていただきます。

 

音楽の友社発行の「ウィーン音楽地図」(ロマン派/近代)の71-78ページに、彼の紹介が載っております。 彼の自筆譜、住居の写真、仕事中の彼の写真、彼の墓の写真、さらに彼の住居と墓の場所の簡単な地図も掲載されています。

 

この紹介文章のなかで、シェーンベルクの弟子のエゴン・ヴェレス(この人なども、本トピの守備範囲に入ってくる?)がハウアーのことを「天才性とアマチュア精神の両面をもった、私が出会ったなかでもっとも不思議な人物」と評しています。 さらにヴェレスの言うには、「疑いもなく、ハウアーの12音音階理論による創作は、行き詰まっていたシェーンベルクに解決の道を示した。」とも言っています。

 

以下も御参照下さい。

 

http://www.aeiou.at/aeiou.encyclop.h/h259793.htm

 

また同じサイト内で、彼の Die schwarze Spinne のさわりを聴くこともできます。

 

http://www.aeiou.at/aeiou.music.13.1/130104.htm

 

 

(追伸)ドプチェクの件でのCNNアーカイブ等の情報、ありがとうございました(kostyapaustovsky様にも厚くお礼)。

万が一可能性あり、とすれば私は連邦解体派ではなく、旧秘密警察筋が関係している、と感じるのですが。(自伝の Hope Dies Last には大破した車の写真あり)

(これはほとんど私の妄想の世界ですが...) またトピずれました。重ね重ね陳謝します。

 

 

 

これは bernardsstar さんの 1 に対する返信です

 

アイヒェンドルフ

2001/ 4/12 22:17

メッセージ: 103 / 1465

 

投稿者: gur1zem2korn3

 

bernardsstar様、僕のトピに書き込み毎度ありがとうございます。

 

僕のもうひとつのトピのドイツ文学の方でアイヒェンドルフと声楽作品についてまとめてみました。是非ご覧下さい。

これは bernardsstar さんの 1 に対する返信です

 

Re:Hauer 再び!

2001/ 4/12 22:46

メッセージ: 104 / 1465

 

投稿者: bernardsstar

 

MP3のファイルを聴いてみました。

想像していたのと比べて、はるかにロマン性の色濃い作品ですね。

音楽を聞き苦しいものにしようとして12音音階理論を開発したのではないと、主張しているような気がします。

 

僕もハウアー研究の糸口を探してみたいと考えています。

 

>万が一可能性あり、とすれば私は連邦解体派ではなく、旧秘密警察筋が関係している、と感じるのですが。

 

マサリクJr然り。中川一郎、新井将敬 然り。政治家の自殺・怪死には、常に憶測がつきまといますね。マサリクJrの場合、謀殺説が有力ですが、謀殺を100%決定づける証拠もない・・・と考えておりますが。

これは michael_oskar さんの 102 に対する返信です

 

   

新ウィーン楽派の「バッハ」

2001/ 4/12 23:28

メッセージ: 105 / 1465

 

投稿者: HORNKONZERTE (39歳/男性)

 

バッハの編曲ものと言えばまず、壮麗なストコフスキーのものが浮かびます。

しかし私が好きなのはウェーベルンの「6声のリチェルカーレ」、そしてシェーンベルクによる「プレリュードとフーガ変ホ長調BWV552」です。

ウェーベルンはNHK・FMの『現代の音楽』のテーマでした。演奏はブーレーズ/BBC響だったと思います。

最初聴いたときはバッハの曲とは思いませんでした。典雅な「音楽の捧げもの」が何だか現代音楽に聴こえたものです。

これは bernardsstar さんの 1 に対する返信です

 

音楽の捧げもの

2001/ 4/13 23:09

メッセージ: 106 / 1465

 

投稿者: bernardsstar

 

この曲のスコアを持っております。

 

C、Es、G、Asと上がって、最初の下がりのHが、とても不安な印象を与えますし、

次に、G、Fis、F、E、Es、D、Des、C、H と半音階進行で下ってくるところも、

バッハの他の曲と違って、現代的(世紀末的)ですね。

 

ウェーベルンは戦争が終わった後の、1945年9月15日に、ザルツブルク近郊で米軍に誤って射殺されました。ヒットラーは「ウィーン19世紀末、20世紀初頭の音楽」を徹底的に破壊してしまいましたが、米軍も最後の残り香を抹殺してしまったことになります。

 

「それ以来、ウィーンは創造する街ではなくなり、音楽観光都市に堕してしまった」ということもできます。

これは HORNKONZERTE さんの 105 に対する返信です