Economic Outlook

 

At present (contemplating our economic daily life), Action "to buy" is equivalent to Action "to vote" ! Consumers are willing to pay their money to whom they respect.

 

I'd like to be called "Cosmic Space Coordinator" ! 

てっちゃんです。アット・ランダムにやらせてください。

「鉄道積分」の研究の完成が、「駅」「ターミナル」「路線」の活性化・革新・高度化・ファッショナブル化に寄与するものと考えていますが、あいにく、本業と、週末は他の研究・コンテンツ作成、および野暮用に忙しく、中々はかどりません。下記LINKは更新されないままです。ああ、早く「自由人」になりたい! 

「結節地域研究の定量的分析手法」(01年12月9日〜)(LINK)

 

WWWの持つ意味

WWWは何を意味するのか?については諸説がある。小生の説を披露しよう。これは、wave(波)の形を表し、WEB上の多重の情報の「波」を示すとともに、「水瓶座」の位置に太陽系 が入りこんでいっていることも象徴している。  (04年1月22日)

 

因果律からの脱却

我々は「因果律」に縛られ、暗い夢を見過ぎている。

例えば、企業の競争力低下→株価下落→銀行の赤字増大→銀行の倒産→失業者がさらに増加 という悪循環とか、

米国のイラク攻撃、不可避→旅行業界など大打撃→NY株価暴落→失業者がさらに増加 といった悪循環である。

この因果律は絶ちきれるはずだ。人間が因果律を信じこむことによって因果が生じるのだ。

これからの工学は、「因果律」の生成と消滅の条件について考察する工学だ。今はまだ体系的な学問はない。

恐らく、今後、日本はこの研究をリードできるはずだ。   (03年2月18日)

 

猿ども

猿どもはすべて王座へと目ざしてゆく。之かれらの瘋癲である。 − かれらは王座の上に幸福があると思っている! − しかし、王座の上にはしばしば泥が載っている。(ニーチェ:「ツァラトストラかく語りき」第1部 新しき偶像(竹山道雄訳)新潮文庫(上巻)p.93)

かれらはかれらの狭き魂を以て、なんじについて多くのことを考える。 − かれらにとって、なんじはつねに疑惑の對象なのだ!多く考えられるものは、すべて疑惑の對象となる。(ニーチェ:「ツァラトストラかく語りき」第1部 市場の蝿(竹山道雄訳)新潮文庫(上巻)p.99)   (03年2月8日)

 

サアディー「薔薇園」が教える、独立・転職のための条件

最近、イランを中心とした中東地域の地理・歴史・文化・言語に力を入れて取り組んでいます。例えば、イスラム法学の真髄に触れることが、現在の我が国における諸問題・・・失業、非行、犯罪増などの解決のために大いに参考になることを、日本の法曹界の多くの方々に理解していただきたいものです。

さて、本日は、イランの偉大なる詩人、サアディー(?〜AD1292)の傑作叙事詩「薔薇園」を読んで、今日、我が国で転職・独立を目指す人々にも大いに示唆するところがある箇所を発見しましたので、ご報告いたします。以下、平凡社、東洋文庫12 薔薇園(グリスターン)蒲生礼一訳 P.210〜 第三章 満足の徳について 物語27 を引用いたします。「力士」を「サラリーマン」、 「旅」を「転職・独立」に置き換えて読んでください。

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ある力士の話である。この力士は逆境に呻吟し、空腹と収入不足に堪えかねて、父の前に旅立ちの意向を漏らし、許しを乞うて言った。(中略)

卓越と技能は人がこれを示さぬ限り無益に失せよう、(中略)

父が言った。「息子よ!そなたが述べたように、旅の利益は数え切れまい。しかし、この利益をうけることができるのは左の五種の人間に限られる。

その始めは商人である。商人は富と財力とを有し、(中略)

その二は学者である。学者は気持のよい弁舌と、正しい言葉使いと修辞法とにより、どこへ行こうとも人に侍(かしず)かれ、崇められないためしがない。(中略)

その三は美貌の主。敬虔な信徒もこれと交わることを念願する。(中略)

その四は美声の主。ダヴィットの美声は流れる水を留め、鳥の空翔けるを阻んだという。(中略)

その五は腕に覚えの技術をもつもので、その腕の働きにより日毎の糧を得、一口の糧食(かて)を得るために名を汚すことがない。賢者もこう語っている。 

故郷の町を離れて、流浪の旅路を辿ろうと、

靴直し(ビーネドーズ)は艱難と苦痛を嘗めまい!

しかし、王位が潰(つい)えて、破滅の境に陥れば、

ニーム・ルーズの王も飢餓に横たわろう!

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このほか、「薔薇園」には、小泉首相に読んでもらいたいような、珠玉のような警句がちりばめられています。

 (03年2月2日)

 

「複雑系経済学」の効用

「カタストロフィー」など複雑系の研究が、今後の経済予測・運営の革新のうえで優れたツールとなると思っている方が多いと思われます。しかし、実際に「複雑系」の理論・数式・モデルの勉強をしてみると、このようなモデルをいくら構築したところで、現実の問題を本当に解決できるのか?と、考えてこんでしまいました。

現代の社会・経済の袋小路は、ちょうど、キャッシュカードはもっているのに「パスワード」を忘れてしまったことに似ています。正確なパスワードの答えを出すのに理論的にいくら探求しても仕方ありません。理論などどうでもよく、正確なパスワードを思い出すことが全てで、それ以外に解決策はないわけであります。

 

経済を再生させるための「正確なパスワード」は、我々の深層心理の中に隠されています。それを思い出せば、あらゆる問題が解決されていくのではないでしょうか?深層心理を切り開いていくための、「催眠術」のようなものが、今、一番求められているのではないでしょうか? (02年12月2日)

 

100円ショップ「ダイソー」で買ったFMラジオ

イヤホーン(100円+税)は別売ですが、100円ショップでFMラジオを売っています。筐体にコストをかけられないためか、外観はスリムではなく野暮ったいですが、音質は結構良く、長持ちしています。回路をみると、ICが1個、ディスクリート部品が30個強で、いかにICの値段が下がったかがわかります。こんな状況では、いずれ、100円液晶テレビも登場するのでは?って気がします。なぜ、アイワが経営難に陥ってソニーに吸収され、ケンウッドの経営もかなり厳しいのかということが、このような激安オーディオ機器を見ると、よく分かるような気がします。

人々はハードに金を投入するのをますますためらうようになるでしょう。ここからは、小生の私見ですが、その一方で、人々は今一番知りたい情報であれば100円〜500円をかけてでも知りたいと感じているのではないでしょうか。AV機器メーカーの生きる道は、キオスクで100円で販売できるようなICカードを(例えば1個50円)で製造販売し、情報提供会社が30円のコストで「耳より情報(文字・音声・画像)」を入力、流通コスト20円を上乗せして、キオスクで100円で販売するようなシステムを構築することです。

消費者は購入したICを、ICカードリーダー(外付け) > 端子 (または、PC内蔵のICカードスロット)に差しこんでPCで見ることになるわけですが、Windowsの立ち上がりの遅さを敬遠する消費者は、独自OSで急速に立ち上がるデジタルAV機器の端子に差しこむほうを選ぶのではないか?と思います。(ICカードではなく、「USB端子をもつICメモリー」という形態でもいいかも知れません)

極言すれば、AV機器メーカーの生きる道は、ウィンドウズ搭載PCのもつ欠点を徹底的に研究し、その問題点を解決した、独自OSのデジタルAV機器を市場に投入することです。今売れている「DVDプレーヤー」もその範疇に入るものと考えます。

 (02年9月28日)

 

ボルツマンに比べれば幸福(しあわせ)?

熱力学・統計力学研究の泰斗、巨匠、ボルツマンは、19世紀末、20世紀初頭のウィーンに生きた人物であるが、あれほどの偉大なる業績(ボルツマン定数、ボルツマン統計、H関数など)を残しながら不遇であった。そしてそのことを苦にして自殺してしまった。

彼に比べれば、我々は安寧な毎日を送っているのか?

 (02年8月10日)

 

流行予測

富士通の技術報告のサイト: http://magazine.fujitsu.com/ は、記事がやや「解説的」なのが難点であるが、さすが大会社だけあって、幅広い分野の研究成果をカバーしている。これの2001年9月号の特集は「Webコンピューティング」であった。そしてこの特集のNo.17として、「ファッション業界仮想商品データベース」(paper17.pdf)が取り上げられていた。

眼のつけどころも「さすが富士通」というべきところだが、残念ながら(紙面(記事の容量)が限られているのがその原因だろうが)記事の内容自体には、何か物足りないという印象をもった。その「何か」とは、きっと、「流行を予測するための方法論」なのだろうと思った。

「コンドラチェフの波動」を金科玉条のように振りまわす時代は終わった。今後、ますます、「個別の要望に応じられ、客観的な分析で、確度も高い」という条件を満たした流行予測が求められていくのではないだろうか?具体的には、クライアントである各商店街ごとに、「オーダーメードの」流行予測を行っていくことが必要となるのではないか?そして、「予測」自体が新たなファッション、新たな需要を創造していくことになった時、(アナリスト、コンサルタントは)「流行評論家」を超えた新たな付加価値を生み出しているという言い方をすることができるようになるだろう。

 (01年12月5日)

 

書籍流通の「革新」

モノの値段がどんどん下がる「デフレ経済」の中、書籍の値段には依然として割高感があります。輸入盤のクラシックCDには1枚1000円を割る価格のものもあるのに(例えば40年前にイタリアで録音された、マスカーニの歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」がそうです)、音楽関係の書籍は5000円位はします。「音楽関係」のような特殊なジャンルではなく、時事問題を取り扱った書籍でも2000円はするのが普通です。

これでは一般市民が本を買おうとしても、結局あきらめてしまうのではないでしょうか?値ごろ感のある価格は「500円」であるといって過言ではありません。今、市民が「イスラム」や「アフガニスタン」に関する本を読んでみたいと思ったとします。そういった場合、市民が知りたい知識の分量は、2000円の本がもつ分量の1/4でいいのであります。ですから、「イスラム」や「アフガニスタン」の本を執筆した方の了解をとり、1/4分の知識を切り売りするシステムをつくるべきなのです。書店に簡易製本機を設置し、500円分の情報を出版社のサーバーからダウンロード、印刷、製本して、販売するようにすれば、在庫リスクが軽減するとともに、書籍流通業界には「500円」の日銭が確実に入ってきます。

また、どこの書店に行っても、国内で流通する書籍を買うことができるという制度も見なおす必要があるのでは?と思います。外食業界では地域(店舗)限定メニューが当たり前なわけですから、作者○○氏の本は□□書店でしか買えないというようにすれば、□□書店は大手書店チェーンの攻勢を跳ね除けて生き残ることができるのでは?と思ってます。(ただし、少ない部数で○○氏が食えるように、印税の比率の弾力化が必要)

(01年11月3日)

 

「次世代Eペーパー」

現在、「Adobe アクロバット」が「e-paper」という名目で販売(閲覧ソフトは無料ダウンロード)されていますが、このPDFファイルも電子ファイルであることには変りありません。

一方、曲げられる液晶表示素子が将来的に「e-paper」ということで市場投入されることも予想されていますが、これも「より軽薄短小なPC」というべきもので、宣伝ビラのように他人に渡すことはできません。

営業マンがノートPCを使って顧客の前で商品説明をしている時、顧客から「おい、そのコピーくれよ。」と言われたら、今はどうしているでしょうか?

(1)断る

(2)持参している携帯型プリンターで印刷(重い!)

(3)PCカードを渡して(またはEメール送信で)、顧客のPC、プリンタで印刷してもらう

(4)後で、Eメールなり、印刷物の郵送で送る

いずれにしても、スマートとは言えません。

小生の提唱する、ポラロイドカメラの技術を応用した、感光剤入りのシートをノートPCのLCD表面に貼りつけ、1分程度の時間の後に剥がしますと、LCDで表示されているコンテンツのコピーをその場で顧客に渡すことができます。

米国P社もこんな商品を開発・販売していたら、倒産することはなかった!?

(01年10月27日)

 

ダブル仕様(タクシー、一般)の車

モーターショー開催ということで車に関する新事業・商売のアイデアをひとつ。(技術・工学の問題というより規制緩和のアイテムですが)

高齢化に向け、年金で生活が成り立つのか不安という方がいっぱいいらっしゃると思います。いろいろな高齢者活用策のひとつとして、これらの方々が個人タクシーの運転手として副収入を得られるようにすべきだと考えています。

そこで、メーターを容易に着脱でき、シートも容易に交換できる、タクシー仕様・一般仕様の兼用車を開発し、普段は気ままな生活をしているが、時には自分の車で副収入を稼ぎたいという方に販売することを考えました。

このような臨時タクシー運転手が増加することは、収益圧迫になると、既存のタクシー業界の方は危惧されるかも知れませんが、要は、「雨天」「イベント開催」「鉄道路線が不通」といった、タクシー需要の急増で供給が追いつかない時だけに、臨時タクシー運転手の方が働けば良いのです。要介護老人の病院への送迎の仕事も、こういった臨時タクシー運転手に適した仕事と考えます。

(01年10月21日)

 

南方熊楠、荒俣宏

南方熊楠(1867〜1941)と荒俣宏は、工学系の人物ではなく、博物学の畑ですが、

自分のやりたいことを一途に追求した(荒俣宏はニチロ漁業を退職して、追求中)ということでうらやましく思っております。

荒俣宏の資金源は、「帝都物語」ほかの印税とタレント稼業でしょう。ほかのタレントと違って「目立ちたがり屋」なのではなく、研究資金を稼ぐためにテレビカメラの前に出ているのではないか?と考えています。

ソニーの黎明期を支えたのが野村胡堂(「銭形平次」の作者)であったように、何かヒット作を出すことも、好きな研究に専念するためのひとつの手段と言えましょう。 (01年9月5日)

 

Integrated 駅弁販売

外食の単価が下がっている中、高止まりしているのは駅弁です。この原因として、安い輸入米を使えない(使うとお叱りを受ける)ことが指摘されていますが、小生は、売れ残りリスクを考慮して値段を高めに設定せざるを得ないのも一因と考えております。

そこで思いついたのが、「integrated駅弁販売システム」です。ある東海道新幹線の編成(東京行き)が、京都・名古屋間での車内販売での弁当販売が思わしくなく、一方、後続の編成での販売が好調で売りきれが予想される場合、これらの情報をもとに予測コンピュータが判断をくだします。そして、先行する編成のワゴンが名古屋駅でおろされるとともに、名古屋駅ホームでの販売用駅弁在庫も加えて後続編成に積みこまれるというシステムです。

このようなシステムが順調に稼動することによって、売れ残りの発生をミニマムにすることができ、その分、価格を下げることが可能になります。携帯電話での弁当予約とタイアップすればさらに面白いと思います。  (01年10月16日)

 

液晶バッチ

米国の光通信投資関連需要の急減、PC・携帯電話販売の減少の影響で、情報通信機器メーカーはどこも火の車といったところです。半導体・液晶の需要を拡大させる画期的新製品の市場投入をぜひとも急がなければなりません。

今日の提案は「液晶バッチ」です。皆さんは、異なる方向から見ると、ドナルド・ダックに見えたり、ミッキー・マウスに見えたりするバッチのことを覚えていらっしゃると思いますが、液晶表示でこうしたキャラクター・バッチを生産すれば、2画面だけでなく、何百画面でもバッチに写し出させることが可能です。 この製品の市場投入を成功させるためには、ディズニー、マクドナルドなどに数万個単位で買い上げてもらう企画・セールスプローモーションが、技術的な面よりも重要なファクターとなることでしょう。  (01年7月31日)

 

 

ブライトン 成功の秘訣

ブライトンの公式サイト、

http://tourism.brighton.co.uk/

の中の、Shoppingのページで見つけた情報から、興味深かった点を報告!

 

(1)レストランは、イタリアン・レストランが主体

英国料理はまずいので有名。ロンドン子も、イタリアン・レストランや、中華料理店に好んで出かけますが、ここブライトンも、イタリアン・レストランが中核となっておりました。ブライトンは英国の南端の臨海リゾートですから、料理も明るい雰囲気で!ということでしょう。数あるイタリアン・レストランの中で、「ドナテロ」は、たぶん有名店。また、ブライトンには、「モシモシ(Moshi Moshi)」という名前の寿司屋も存在。

日本の観光地も、地元の料理に拘束される必要はなく、要は、売れる料理を出せばよいのでしょう。

 

(2)雑貨ショップ「チャーチル・スクエア」

雑貨(Miscellaneous)のページにある色々な店の中で、「チャーチル・スクエア」が最もWEBに力を入れているように見えます。

この店(会社)のPress Releaseを見ると、

ロシアの学生、イォウリャ(ユーリャ?)・サハロフが、インターネットで「チャーチル・スクエア」のバレンタイン・デー・クラフト・フェアを知り、2月5〜11日のフェア期間中、ブライトンに滞在して、ロシア・グッズを客のために選ぶ役割を引き受ける(伝統的な英国クラフトの販売も手伝いながら)という情報が掲載されております。

「チャーチル・スクエア」には、ニッキー・ホワイト氏というマーケティング・アシスタントもいるということです。

日本の地方都市の商店街も「Internetで英語の情報を発信し、全世界の注目を浴びる」、「マーケティングの専門家の知識を活用し、国際的な水準に到達したマーケティングを行う」といった活動に、すぐに取りかかる必要があるように思えます。    (01年3月5日)

 

創造ビジネスセンター、ブライトン(イギリス)

サセックス大学のホームページに49ページから成る論文、

“Brighton and Hove Creative Industries Report” (2000年12月)がありました。

http://www.susx.ac.uk/serig/cir_bh.pdf

 

内容を要約すると、以下のようになります。

(1)ブライトンとホブ(ブライトンに隣接した都市)は、創造ビジネス(広告、建築、アート・アンティーク、工芸、デザイン、ファッション、映画、インターラクティブ・ソフト、音楽、パフォーマンス、出版、脚本、ソフト、TV、ラジオ、ビジュアルアート、伝統芸術、美術館、ギャラリー、・・・)の集積地として全世界の注目をあつめる都市になることを目指す。

 ブライトンとホブの、約8600社の企業のうち、約1600社が創造ビジネスであり、うち、48%がメディア・芸術関連。1/3がデザイン・ビジュアル。ニューメディアの比率はまだ小さいが急速に拡大中。詳細に示すと、約1600社のうち、最も比率の高いのはデジタル・メディア(249社)。次いで、出版(183社)、ビジュアルアート(167社)、デザイン(143社)、音楽(131社)、アート・アンティーク(129社)、映画・テレビ・ラジオ(97社)、パフォーマンス(97社)、などなど。小企業(micro businesses)から多国籍(multinationals)に至るまで、企業の属性は多彩。

 

(2)創造ビジネス(Creative industries)とITとの結合に注力

創造ビジネスは年率5%で拡大しているが、うち、IT(デジタル、バーチャル)の伸びが急速。旅行・レジャー・デザイン・工芸は堅調に伸びているが、パフォーマンス芸術の市場の伸びは鈍い。なお、全英の創造ビジネス従事者は、1981年には22万人であったが、2006年には56万人になると予測されている。

 

(3)国際的に知られた、ブライトンの歴史遺産が知名度向上に寄与

ブライトン・パビリオン(展示館)、パレス、ウェスト・ピア、シーフロント、ブライトン・ドーム、ブライトン・フェスティバル

 

(4)ブライトン、ホブがロンドンに近い(ガドウィック空港からは1時間)ことは、メリットではあるが、交通・アクセスの面で問題点がないわけではなかった。それらの問題点を解決するとともに、クリエイターにとって働きやすく、住みやすい環境を提供することに注力してきた。活気にみなぎり、寛容的であり、創造的な場所になることによって、ロンドンからのクリエイターの移住を促進することができる。

 

(5)今後の課題として、以下のような項目が挙がっています。

(5−1)アントレプレナーが国際的な水準に到達するまでの過程をサポートする、財政的支援・投資アドバイスの拡充。(このような支援・アドバイスは、今のところ、ロンドンでのみ得られる)

(5−2)R&Dへの投資を5年間拡大する。また、この2年間は、デジタルメディア、ビジュアル、デザイン、ダンスに注力。

(5−3)ブライトン、ホブの居住者から、スター、権威ある賞の受賞者を輩出することが、ブランドイメージをさらに高めることになる。ブライトン・ホブの劇場・音楽・ダンスはまだ国際的な水準に達していないので、レベルを高めることが必要。

(5−4)市議会と創造的企業との間の合意により、ターゲット・具体的な手順を設定し、公共セクターの関与に関するアジェンダを作成する。

(5−5)200人超の雇用をもたらすクリエイティブ企業を、今後3年間で倍増させる。

(5−6)廃業率を今後3年間で半分にする。

 

ロンドンを「東京」に置き換えたとき、Brighton & Hoveを「軽井沢」「湘南」に置き換えることはできなくもないと思いますが、「長野」「松本」「甲府」に置き換えることは、現状では難しいでしょう。ITによって、伝統的な印刷・製本・出版・製紙の雇用が失われる分を新しい「creative businesses」の伸びによって吸収しようというアイデアは日本にもありますが、このBrighton & Hoveからのレポートのような楽観的な観点で見てよいのかどうか、イギリスでは可能でも日本では不可能なのか、今後注視する必要があります。(英語の本場であり、マスコミの分野で中核であり続けてきたイギリスは、日本よりも優位な立場にあることだけは、間違いありません。)    (01年2月12日)